ravinia festival

●ラビ二ア・フェスティバル
Ravinia Festival

夏季、多くのシカゴアンと中西部の人々はシカゴの北にある郊外、ハイランドパークにあるラビニア・フェスティバル(Ravinia Festival)に足を向けます。 「ラビニア」という愛称だけでシカゴの人々に通じるこのコンサート劇場は、アメリカで最も歴史のある野外音楽祭で100年以上も前から人々の憩いの場所になっています。

ラビニアはシカゴ交響楽団の夏季のベース・コンサートホールであると同時に、ジャズからオペラ、ポップからバレーまで幅の広いコンサートの場として知られています。 毎年120から150にのぼる多彩な演劇が企画されていて、過去にはルイス・アームストロング(Louis Armstrong)、レナード・バーンステイン(Leonard Bernstein)、ジョージ・ガーシュイン( George Gershwin)、ジャニス・ジョップリン(Janis Joplin)、ルチアーノ・パヴァロッティ(Luciano Pavarotti)などそれぞれの分野で名声をあげた人々が絶えずこのステージで公演してきました。

6月から9月まで、毎年およそ60万人の観客で賑わうラビニア・フェスティバルは、メインステージのパビリオン劇場の他、2つのリサイタルホールがあります。 またローン(Lawn)という芝生がはられた壮大な広場がオーディトリアムの周りに設けられています。ローンを訪れた多くの人々は友達や家族と一緒に座ってピクニックをしながら演奏を楽しむことができ、ローンはラビニア最大の魅力のひとつと賛されています。

Metraという電車も繋がっているのでダウンタウンからも簡単に行くことが出来、駐車場もラビニアの近辺におかれてあり比較的便利です。 

ラビニア・フェスティバルは中西部の人々にとって夏を満喫できる最適な場所として高い評判を得ています。


バックグランド

ラビニアは1904年に、シカゴ市とミルウォーキー市を繋げる電車の事業を促進させる為に設けられた遊園地で、当時はラビ二ア・パークという名前で運営されていました。この公園には遊園地の乗り物の他に、野球場、噴水、カジノなども設けられていて、野外コンサートはこの公園での目玉アトラクションだったそうです。

ラビ二ア・パークで最初に演奏されたのは"Bill Bailey, Won't You Please Come Home" で1905年にウオルター・ダムロウチ(Walter Damrosch)の率いるニューヨークシンフォニー・ソサェティ・オーケストラ(New York Symphony Society)によって演奏されました。 それから数年、いろいろな話題性のあるショウがこのステージで公演されましたが、電車の経営はいき詰まり、1910年にラビ二ア・パークは遊園地の門を閉ざすことになります。

しかし、ラビニア近辺の住民からの強い援助と、大富豪ルイス・エクスタイン(Louis Eckstein)の強いリーダーシップにより、「夏期のクラシック音楽の憩い場」いう趣旨で1911年、ラビ二ア会社を創立しました。クラシック音楽の他、1912年にはオペラ公演も加わり、この場所は趣旨通り、クラシック音楽を野外で楽しみたい多くのシカゴの人々で賑わいます。 特にオペラの人気は著しく、ラビニアは「アメリカでの夏のオペラ・キャピタル(首都)」と、愛称がつくぐらい評判があがりました。

1919年から1931年の間はラビリア・オペラの「黄金時代」とも呼ばれ、ジョヴァンニ・マルティネッリ(Giovanni Martinelli)、ロザ・ライザ(Rosa Raisa)、 クラウディア・ムツィオ、(Claudia Muzio)など数々の世界的に有名なシンガーがこのステージを踏みます。

しかし、大不況に直面すると「黄金時代」は終わり、毎夜キラビヤカに賑わったラベニアは、手のひらを反すように静寂になり再びカーテンを下ろします。

5年の後、シカゴ近辺のビジネス成功者の援助から非営利団として、ラベニア・フェスティバルを創立し、1936年7月3日に再び夏季の森のドアを開くことになります。シカゴ交響楽団が夏季の正規の交響楽団として加わり、話題性のあるミュージシャンを呼び、経営を伸ばしていきます。 非営利団として若い音楽家を育むことに力を入れながら、近辺のコミュニティーとの繋がりを深くしていきます。 そして、時代を刻むごとにラビニアの経営は促進し、シカゴのコミュニティーからは信頼を得、運営も充実していきます。 そして、現在では、ラビニア・フェスティバルはアメリカで最も成功し、親しまれている野外コンサート劇場として賛されています。


アーティスティク・ディレクター (Artistic Director)

ラビニア・フェスティバルが成功した原因の一つは、才能のあるアーティスティク・ディレクターを的確に選択したことだと言われています。 アーティスティク・ディレクターは夏期のシカゴ交響楽団のリダーであり、またラビニア独自の音楽性を生み出す責任者でもあります。 このディレクターの良し悪しでラビニアの方向性が決まるといっても過言ではありません。 

時代を振り返ってみると、ディレクターの顔ぶれはクラシック業界を担う人ばかりで、ラビニア非営利団の音楽への把握力が一目で分かります。 最初のアーティスティク・ディレクターはウオルター・ヘンデル(Walter Hendl)で、彼は1959年から1963年の間、最初のディレクターとしてラビ二アを夏のシカゴ交響楽団のベースを確立させました。

ヘンデルを受け継いだのは小澤征爾で、1964年から1968年にこのラビニアのステージで彼の独創的な音楽を創っていきます。 多くの人々は小澤がラビ二ア最初のアーティスティク・ディレクターと主張しています。 ラビ二ア後、小澤はボストンシンフォニーで指揮をとることはクラシックファンなら誰でも知っていることでしょう。

小澤征爾の後任は、後にメトロポリタン・オペラの伝説的な指揮者になるジェームズ・レヴァイン(James Levine)で、彼は1971年から1993年までの長い間この大役を受け持ちます。 レヴァインの後には、パリ交響楽団やフィラデルフィア交響楽団で指揮棒を振ったクリストフ・エッシェンバッハ(Christoph Eschenbach)が任命され、1995年から2004年までこの重大な業務jを務めました。

現在ではヨーロッパ、アメリカ、そして日本で高い評判を持つアメリカ出身のジェームズ・コンロン(James Conlon)がラビニアのアーティスティク・ディレクターとしてステージに立っています。



パビリオン劇場
The Pavilion

パビリオンはラビニアのメイン野外コンサートホールで、3200に及ぶ席が並びます。1949年に創立し、設計はシアーズ・タワーズを初めシカゴで数多くの歴史的なビルを設計したSkidmore, Owings & Merrill事務所によります。このモダン・スタイルを用いられた野外劇場は音響が素晴らしいことで知られています。


マーティン劇場
The Martin Theatre

1904年創立当時のラビニア・パークの最後の名残、ラビニア劇場と呼ばれたこの劇場は現在ではマーティン劇場と改名し、席数が850席と親密な雰囲気をかもしだすコンサートホールです。マーティン劇場は1996年に改善され、現在では最先端をいく設備が施されています。 この劇場は管弦音楽やジャズなどのリサイタルなどの場として活用されています。


ベネット・ゴードンホール
Bennett*Gordon Hall

僅か450席しかないこのベネット・ゴードンホールはジョンD ハーザビルの一角にあり、若いアーティストを育むためのリサイタルホールとして活用されています。また、夏季中に若い音楽家によるリサイタルが無料で聞けます。


ローン
The Lawn

ローンと呼ばれる芝生でひかれた広場は、パビリアン劇場とマーティン劇場の周りにあります。この広場の随所に最新のスピーカーが配置されていて、どこにいても両劇場で行われる演奏を心地よく聴くことができます。広場にはレストランやキヨスクなどがありますが、食べ物をローンに持参することができ、多くの人々はブランケットを敷いてキャンドルライトと共に食事をしながら音楽を楽しみます。なお、折りたたみの椅子は持参できますが、キヨスクでも借りられます。



豆知識

1949年にパビリオン劇場は全焼してしまいました。 翌年に現在のビリオン劇場が設立されるわけですが、49年のこの年に劇場が全焼してしまったのにも係わらず、ラビ二ア・フェスティバルは、B−29戦闘機に使われた格納庫を用いて33トンに及ぶテントを張りコンサートホールを急遽設け、スケジュールを乱さずシーズンを無事に終わらせました。


1970年、パビリオン劇場は改善されますが、この折、舞台の床をデザインをしたのは20世紀を飾る歴史的なバレー振り付けしジョージ・バランシン(George Balanchine)でした。


ジェームズ・レヴァイン(James Levine)のアーティストディレクターとしての採用は実は最後の瞬間で決まったそうです。


ラビニアには幾つかの洒落たレストランからボックスディナー、さらにはケーターサービスまであります。ローンに行く方には食べ物を持参することを推薦しますが、コンサートホールに行く方にはここでのレストランを推薦します。 詳細はこちらへ


なお、ラビニアでは喫煙は禁止されています。また、演奏中、ローンにいてもなるべく音を立てないように気を付けて下さい。



Ravinia Festival
400 Iris Ln
Highland Park, IL 60035-5218
(847) 266-5100

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