chicago board of trade building



●シカゴ・ボード・オブ・トレイド・ビルディング (CBOT)
シカゴ先物取引所


 デザインは世代を反映すると言われていますが、アール・デコArt Decoはその言葉通り、20年代におけるアメリカの著しい近代発展の時期に最も愛されたデザインで、当時のアメリカ独自のエネルギーや情熱がこのスタイルの基盤になっています。

 「1925年様式」という愛称で呼ばれるアール・デコ、 このデザインの建築物といえばNYのエンパイアステートビルやロックフェラーセンターなどが直ぐに頭に入ってきますが、此処シカゴにもNYに劣らない素晴らしいアール・デコの建築物があります。 その代表的な建物はシカゴ・ボード・オブ・トレイド・ビルディング(シカゴ先物取引所)です。

 シカゴ・ボード・オブ・トレイド・ビルディングことCBOTビルはダウンタウンのループの南側、金融区域にあり、ラサレ大通り末の真正面に建つ壮大な建物です。 キュビズム的な構成、ジオメトリックな (幾何学的)装飾、滑らかな表面を持つ材質を用いた外壁はまさにアール・デコ建築の特色で、CBOTビルを遠くから一目するだけで1930年代のシカゴの風潮が眼に浮かびます。



 シカゴ先物取引所は1848年に創立したアメリカで最も古い先物取引所の一つです。当時、中西部は世界でも最も生産力の強い穀物地帯ということから、麦、玉蜀黍、大豆などの穀物類、また長期の金融商品などが取引されていました。 時代が進むにつれ、取引は活発になり当時使用されていた建物の内装を拡大する必要になり、古いビルを取り壊してその敷地に新しいビルを創ることが企画されました。

 1927年にシカゴで最も評判の高いHolabird & Roche(後にHolabird & Root)が任命され、アール・デコの影響を受けた設計者はこの独特な建築スタイルを用いてこの企画に挑みます。 そして、僅か3年後に44階、184メートルに及び壮大なCBOTビルが完成しました。

 CBOTビルは当時シカゴでは一番高いビルとなり、このアール・デコ用いた建物はシカゴ市民の好評を受けました。 特に、古代エジプト建築の影響を受けたアール・デコのピラミッド型の屋根とその頂点に設置された彫像は市民に溺愛されました。

 この10メートルに及ぶ彫像は、彫刻家ジョンHストーラ John H. Stoorsの手によるので、当時農産物市場の中心部であるシカゴには相応しいギリシャ神話での農作物の女神ケレナが象徴されています。

 広い空間ロビーではアール・デコの装飾が所々にみられ、その絶妙さと豪華さは現在でも多くの訪問者を魅了します。このロビーには歴史的な大理石、ニッケル銅で設けられ、スタイリッシュに装飾された窓からは穏やかな日差しがさします。 壁には飛行機、軍艦などが力強く描かれ、このデザインの根源となった1920代のアメリカの時流が感じられます。

 CBOTビルはシカゴ建築の20年代から30年代を代表する最も重要な建物で、1978年にはナショナル・ヒストリックランドマークになっています。



●豆知識

  • 1930以来 1965まで、シカゴ先物取引所はシカゴで一番高いビルでした。
  • 設計会社、Holabird & RootはCBOTビル以外にも、シカゴの建物を手がけていますが、シカゴベアーズで知られている、改善以前のソルジャーズフィールドも彼等の建築物の一つです。
  • CBOTビルの5階には訪問者用の無料ギャラリーがあります。
  • ラサレ通りの入り口に置かれてある彫像と外壁に設置されている時計はアルヴィン・メイヤーAlvin Meyerによるもので、アール・デコの代表彫刻といわれています。
  • 彫像女神ケレスは玉蜀黍と麦を手に持っています。
  • 女神のケレスの彫像には顔はありません、彫刻家ジョンHストーラ John H. Stoors によると45階の高さでは誰も顔など見えないから彫る必要はない、とのことでした。
  • 1980−1983年にMurphy/Jahnの設計により、23階のビルが増築されました。新しいビルはポスモダントのスタイルを用いアール・デコとは対象的で話題を呼びました。
  • CBOTビルは数多くの映画のセットで使われていますが、その中でも映画「バットマンビギンズ」や「アンタッアブル」などは有名です。

Chicago Board of Trade Building
141 W Jackson Blvd # 1,
Chicago, IL60604
(312) 435-3500


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