記事/西 忍
写真/藤河 信喜

       Green Mill/Green Dolphine/Andy's/Showcase/Hothouse

 札幌と同じ緯度に位置するシカゴ、天気予報を見れば「最高気温が0℃以下」なんてこともしょっちゅうあるくらい、冬の寒さは半端ではありません。 外出するのもついつい億劫になりがちですが、家に閉じこもってばかりではやはり勿体無い! アメリカ、特にシカゴ近郊にお住まいの皆さん、ここは思い切ってジャズを聴きに出かけませんか? 身も凍るような外気とは裏腹に、ジャズバーの中は熱気でムンムン。 寒さで冷え切った体をジャズの熱いサウンドでぶっ飛ばしましょう!

シカゴジャズの始まり

 ジャズがその産声をあげたのは、19世紀初頭のニューオリンズといわれている。初期のジャズ(ニューオリンズ・ジャズ)は、黒人のブラスバンドの規模を小さくし、トランペットなどの管楽器などによるCollective Improvisation(集合即興演奏)を主体としたもので、ブレイクやカンデツァ(終止の前に挿入される無伴奏で技巧的なソロ)の部分でアドリブ演奏をするのが特徴とされた。

 ニューオリンズを中心に人気を博していたジャズだが、1917年の第一次世界大戦参入をきっかけに、海軍が軍紀の乱れを防ぐためにニューオリンズの歓楽街を閉鎖。その結果、ジャズミュージシャン達は職を求めて、シカゴ、ニューヨーク、カリフォルニアなど全米各地へ散っていくこととなる。

 1920年代に入ると禁酒法が施行されたが、ジャズと酒は歓楽街時代からの切っても切れない仲。アル・カポネを中心としたシカゴギャングは闇酒場を経営し、そこは多くのジャズミュージシャンの仕事場となった。また、バンドの構成もニューオリンズの小さなものから大きなものへと変化していった。音楽的にも様々な技巧が取り入れられ、「ビッグバンドスタイル」として定着。シカゴはニューオリンズに次ぐジャズのメッカとして、その後もシカゴ・ジャズと呼ばれる様々なスタイルを生み出していく。


シカゴ1古いジャズクラブ

Green Mill Jazz Club
4802 N. Boradway Ave. Chicago IL 60640
773-878-5552


 1907年創業の、シカゴ市内で一番古いジャズクラブ。一時はアル・カポネの腹心の部下であった”Machinegun Jack McGurn”がオーナーになるなど、アメリカの歴史を色濃く反映しているクラブ。「かつてはギャング達の溜まり場であった」当店の内装や雰囲気は今も当時のイメージを残しているので、それらに注目するのも面白い。ディキシーランド、ビバップ、トラディッショナル・ジャズなどが好きな人には最適。ステージ中央にあるレスリースピーカーから流れるハモンド・オルガンの音色に、是非注目していただきたい。

まめ知識@
ディキシーランドとは、白人によるニューオリンズスタイルのジャズ。黒人のニューオリンズジャズが、トランペット、クラリネット、トロンボーン、コルネット、チューバと5つの管楽器を主体としているのに対し、ディキシーランドはトランペット、トロンボーン、クラリネットの3管を主体としているのが特徴。


ビッグバンドスタイルならココ
Green Dolphine
2200 N. Ashland Ave. Chicago IL 60614
773-395-0066
Closed on Mondays

 スイングジャズなどのビッグバンドスタイル系を得意とするクラブ。食事をしながら優雅にジャズを楽しめると、観光客にも人気のスポット。カバーチャージは出演するアーティストや曜日によって異なるので、事前にプログラムチェックすることをお勧めする。

まめ知識A
スイングとは1930年代に一世風靡した、ビッグバンドが奏でる刺激的で陽気なダンスフル・ミュージック。Benny GoodmanやGlen Millerに代表される。


シカゴでも老舗の1軒
Andy's Jazz Club
11 East Hubbard St. Chicago IL 60610
312-642-6805


 約30年の歴史を誇る、シカゴでも老舗のクラブ。そのせいか出演メンバーもシカゴローカルのミュージシャンが多い。スタイルはトラディッショナル、ビバップ、メインストリーム系ジャズをメインの出し物としている。ステージと観客席とが近いので、出演者を間近で見られるのがうれしい。

まめ知識B
ビバップとは、1940年代に起こったジャズの流れで、スイングジャズより少人数構成で演奏され、アドリブを重んじ高い音楽性を持つ。


NYなどで活躍する大物ミュージシャンも出演。
JAZZ SHOWCASE
59 W. Grand Ave. Chicago IL 60610
312-670-BIRD

  シカゴローカルのミュージシャンよりも、どちらかというとニューヨークなどメインストリームで活躍する大物ミュージシャンが出演することで名高い名店。店内は落ち着いた雰囲気で高級感が溢れており、じっくりと音楽鑑賞が出来る。ジーンズにTシャツというのではなく、ちょっとおしゃれをして出かけたい。他のクラブと異なり、店内は全席禁煙となっている。


 

日本人の野毛洋子さんやタツ青木さんも出演
HotHouse
31 E. Balbo Ave Chicago IL 60605

312-362-9707

 シカゴ市内のサウス・ループに位置するホットハウスは、日本人ミュージシャン・野毛洋子さんやタツ青木さんが出演することでも有名。 シカゴローカルだけでなく、全米各地や海外で活躍するミュージシャンなど、出し物は多岐に渡っている。 近くに大学がいくつかあるせいか、学生など若者に人気がある店。


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