樺沢さんの精神医学的アメリカ考察



著者略歴 樺沢紫苑
(本名 佐々木信幸)


1965年、札幌生まれ。札幌医科大学卒。
精神科医。

2004年4月より、イリノイ大学シカゴ校
精神科勤務。

著書
「北海道スープカレー読本」(亜璃西社)


 朝日新聞、週刊ポストなどに記事執筆。サブカルチャー、アメリカ文化に詳しい精神科医として、テレビ、ラジオ出演など、精力的に活動中。

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            「フェニックス」の飲茶の楽しみ方


シカゴのチャイナタウンで飲茶のおいしい店として知られるのが、「フェニックス・レストラン」です。非常に有名な店ですから、シカゴに長く在住している方は、一度は行ったことがあるでしょう。

しかしながら、私が何人かの友人に「フェニックス」についてどうか尋ねたところ、評価が結構分かれるのです。「最高」という人もいるし、「評判ほどではない」という人もいます。

そこには深い理由が隠されています。

今回は「フェニックス」、そして飲茶をよりおいしく食べるコツをお教えします。



■ 出来たてのアツアツを食べるベし

「飲茶」を出す店には、2つのタイプがあります。

一つは、「オーダー型」。もう一つが「ワゴン型」です。

「オーダー型」は、注文を受けてから温めて持ってきますので、アツアツの飲茶が食べられます。

とにかく、中華料理はアツアツでないとおいしくありません。

冷めた中華と冷めたイタリアンほどまずいものはないですから。

したがって、出来立てのアツアツを食べられるかが、中華料理をおいしく食べられるかどうかの分かれ目になってきます。

そして、「ワゴン型」。「フェニックス」は「ワゴン型」です。

「ワゴン型」は、実際に商品を見て選べますので、自分の好みのものを選びやすいでしょう。期待したのと違うのが運ばれてきた、なんていう失敗もありません。

雰囲気、ムードもあって、「飲茶」を楽しんでいる、という精神的な満足感もあります。

しかし、「ワゴン型」の最大の欠点は、冷めやすいということです。

最初はセイロから湯気が上がっていますが、ワゴンがテーブルの間を回っている間にだんだんと冷めてしまいます。

したがって、ワゴンが出てくる厨房の近くのテーブルに座れた人は、超アツアツのおいしい飲茶を食べられます。

レストランの隅の方のテーブルに座らされると、冷めたものしか食べられませんから、何を食べてもおいしくない、ということになります。

席位置が非常に重要なのです。

特に「フェニックス」レストランの場合は、非常に広いレストランなので、厨房と遠い側のテーブルの落差は、とても大きいのです。

また、ワゴンが自分のテーブルに来るまでに時間がかかりますから、単に冷めているだけではなく、人気のある品は既になくなっていたりします。

「フェニックス」は土日はいつも混んでいて順番待ちなので席を選べません。

平日で空いている場合は、厨房近くのテーブルを希望しましょう。

さて土日に行って、厨房から遠い側のテーブルに案内されてしまった場合は、どうすればいいのでしょうか?

良い方法があります。

自分で、取りに行くのです。

テーブルに伝票が置かれていますね。

セイロを一つ取るとおばさんが、伝票の「S」「L」「M」にチェックを入れてくれます。

この伝票を持って、厨房から出てきたばかりのワゴンのところに行って、できたての飲茶をもらってきます。

伝票をおばさん渡せば、チェックを入れてくれますから。

多少お行儀が悪いですが、最高の飲茶を食べるためには、そんなことは言っていられません。とにかく、アツアツの出来立てがおいしい、という意味がお分かりになるはずです。

「フェニックス」は、とても広いレストランですから、席位置の影響もまた大きいのです。




■ できるだけ早く行くべし

「フェニックス」の飲茶タイムは、15時までです。

しかし、14時を過ぎると新しいワゴンはあまり出てこなくなり、14時半をすぎるとほとんど新しいワゴンは出なくなります。

要するに、余ったもの(人気のないもの)でさらに冷めたものを載せたワゴンが、グルグルと回っているだけになるのです。

したがって、14時前には入店しないとひどい目に会います。

土日だと、待ち時間が30分から1時間はかかりますから、13時半を過ぎていたら、「フェニック」に行くのはやめた方が良いと思います。

「フェニック」に行く場合はできるだけ早く行くべきです。

出来れば、12時前に行ってください。

当然のことですが、12時をピークに一斉にいろんな種類のワゴンが出てきます。

一度だけ12時に入店したことがあるのですが、その時は驚きました。

今まで「フェニック」には何度も来ているのに、見たこともないようなレアな飲茶が一杯あったからです。「こんなのもあるんだ」と大変感動しました。

そうした、レアもの飲茶のワゴンは、何度も出撃するわけではなく、1日1回しか出ないものもあるようです。

そして、レアもの飲茶は、13時を過ぎるとほとんど見られなくなります。売り切れてしまいます。

ということで、12時をピークに時間がたつほど、食べられる飲茶の種類が少なくなっていくという法則があるのです。

ちなみに、遅い時間に入店しても、メニュー名を言えば単品でオーダーができます。ただ、何度も行っていないと、どんなメニューがあるのか分かりません。

メニュー・ブックを見せてもらいましたが、大皿料理のメニューしか載っていませんでした。したがって、「フェニック」初心者には、自分で注文するというのは難しいと思います。

12時に入店できれば天国です。

しかし、14時半に入店すると地獄です。行かない方が良いのです。

以上のように、「入店時間」と「席位置」、この二つの要素によって同じ店でありながらに、「最高においしい」か「たいしたことない」か、大きく分かれることになります。

そして、もう一つ重要な要素は、何を食べるのか。どの一品がおいしいのか、ということです。この問題については、次回考えてみることにします。

The Phoenix Restaurant
2131 S Archer Ave, Chicago
(312) 328-0848

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